「家賃を上げるか、嫌なら次から定期借家にします」と言われると、学生一人暮らしではとても不安になりますよね。 ただ、在学期間が4〜6年と限られている場合でも、定期借家は「必ずしも安心」とは言えず、メリットとリスクを知ったうえで判断することが大切です。
定期借家は「支障なし」と決めつけない
学生時代の居住年数が4〜6年程度であっても、「どうせ数年だし定期借家でいいや」と安易に考えるのは危険です。 定期借家は、契約期間がピッタリはまると合理的な選択にもなり得ますが、「予定より早く出たくなった時」と「予定より長く住みたくなった時」に、一気に不利になる可能性があります。
学生生活は「予定外」が当たり前
普通借家と定期借家の違い
一見、在学期間に合わせた定期借家は理にかなっているように見えますが、「卒業後もそのまま住みたい」「キャンパス移転で早めに引っ越したい」といった“学生あるある”とぶつかると、一気に柔軟性を失います。
予定より長く/短く住みたいときのリスク
- もっと長く住みたい場合
定期借家は期間満了で一度終了し、貸主が再契約に応じなければ、そのまま退去しなければなりません。 - 途中で出たくなった場合
原則として中途解約はできず、特別な事情や契約上の中途解約条項がない限り、残り期間分の家賃負担などが問題になる可能性があります。
学生生活は、留学・就職・キャンパス変更など、「当初の想定と違う」ことが起こりやすく、定期借家はその変化に対応しづらい契約形態と言えます。
学生一人暮らしのリアルなシナリオ
ケース1:4年契約の定期借家、3年目で計画変更
大学近くのマンションで4年の定期借家を結んだ学生Cさんは、3年生の終わりに遠方のキャンパスへ移ることになりました。 普通借家なら、退去の1〜2か月前申告で済むことが多いですが、定期借家では契約内容によっては残り1年分の家賃負担が問題になり、オーナーとの交渉が必要になることもあります。
ケース2:卒業後も住み続けたいのに再契約NG
別の学生Dさんは、4年の定期借家で契約し、「就職も同じエリアだから、そのまま住めるだろう」と考えていました。 しかし、卒業時にオーナーから「次は社会人向けに家賃を上げて募集したいので、再契約はしません」と告げられ、就職準備と同時に急いで引っ越し先を探すことになりました。
これらの例のように、在学年数内の契約でも、学生生活の変化と重なることで「支障なし」とは言えない場面が生まれます。
学生が取れる3つのステップ
1. 「本当に定期借家でいいか」を自分軸で考える
- 「卒業後もこのエリアにいる可能性はあるか」
- 「キャンパス変更や留学の予定・可能性はあるか」
これらを紙やスマホメモに書き出し、「予定が変わる可能性」が少しでもありそうなら、普通借家のほうが安心というサインになります。
2. 契約前に期間・中途解約・再契約条件を確認する
- 契約期間が在学期間とどう重なるか
- 中途解約ができる条件が書いてあるか
- 満了後に再契約の可能性や条件について説明があるか
これらを事前に質問し、「よくわからないけどサイン」は絶対に避けましょう。 不安があれば、その場で決めず、一度持ち帰って友人や家族、大学の相談窓口などに見てもらうだけでも安心感が変わります。
3. 家賃増額や定期借家化を提案されたら、一度立ち止まる
すでに普通借家で住んでいて、「家賃を上げるか、定期借家に切り替えるか」と言われた場合は、次のような流れを意識すると落ち着いて対応しやすくなります。
- 「合意していない」ことを、メールなど記録に残る形で伝える
- いまの契約が普通借家なのか、契約書で再確認する
- 大学・自治体・専門家の無料相談など、第三者の意見を聞く
争うのではなく、「よくわからないので、すぐには決めません」と一度ブレーキを踏むイメージです。
学生にとっての「安心度」で選ぶ
賃貸契約の教科書的には、定期借家は「短期前提」「期間が明確」なときに向いていると言われがちです。 しかし、実際の学生生活は、教科書どおりには進みません。
だからこそ、「何年住むか」だけでなく、「自分の予定が変わる可能性」「卒業後のことはまだわからない」という“学生ならではの揺らぎ”を前提に、普通借家と定期借家を比較する視点が重要になります。
家賃増額や定期借家への切り替えを提案されたとき、「学生だから数年で出るし、たぶん大丈夫」と流してしまうのではなく、「自分の生活と将来の選択肢をどれだけ残せるか」という観点で契約を選ぶことが、最大のリスクヘッジになります。
賃料増額ドットコムでは、「家賃値上げを断ったら定期借家と言われた」「普通借家から定期借家に変えられるのか不安」といった検索ニーズに応え、学生でも一人で抱え込まずに行動できる具体的なヒントを、これからも分かりやすくお届けしていきます。






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